自分はかなりの方向音痴の人です。

特に、地下鉄や、いくつも入り口があるビルから外に出ると、
それだけで自分がどこにいるのかわからなくなってしまいます。

せめて、東西南北だけでもわかったら、
自分の家の方向や、
駅の方向がわかりますし、
知っている場所に戻ることも
できそうな気がします。

 

太陽を探せば、
それだけでもおおよその方角はわかるのですが、
雨や曇りの日だったり、
夜だったり、
高いビルがたくさんある場所では、
太陽が見えなくて困ってしまいます。


さて、そんな東西南北を知るための道具として、
昔から使われてきた物があります。

「方位磁石（別名：コンパス）」です。
どんなにグルグル回したり、
逆さにしたり、
自分がまわってみたりしても、
中の赤い部分は同じ方向を指します。

まるで、地球から見えない手が生えていて、
地球上の全部の方位磁石をずっと、
操っているかのようです。

まぁ怖い。


よく使われている
方位磁石は、
丸いケースの真ん中から針がでていて、
そこに、薄っぺらくてひし形の金属の板が乗っかっています。

このひし形の金属の板、
ただの板ではなくて、磁石になっています。

NとかSがついている磁石と同じ物です。


磁石を２つ、糸にぶら下げて、
遠ざけたり近づけたりして遊んでみたこと、ないですか？
（ジャイアンがやってました。）

N極とN極や、
S極とS極をくっつけようとしても
不思議な力ではじき飛ばされてしまいます。

片方のN極にもう一方のS極を近づけると、
今度は不思議な力はくっつけようとしてきます。


この不思議な力は、
磁石の力、つまり、磁力と呼ばれ、
方位磁石もこの磁力を利用して動いています。


でも、
方位磁石って、磁石は一つしか使っていません。

磁力の見えない力を使うためには、
もう一個、磁石が必要です。

そのもう一つの磁石というのが、
地球そのものなんです。

地球が一つの磁石になっているわけです。

方位磁石で赤くなっているほう（N極）は、
いつでもどこでも、
北極のほうを向いているのです。


こんなにも大きな地球が、
磁石になっているなんて、
そもそもすごく不思議です。謎です。



ところで、
磁石には、N極とS極があるといいました。
地球は一つの磁石で、
北極・南極はその磁石の端っこになっています。

では、北極は磁石でいうところの
N極でしょうか？それともS極でしょうか？


ちょっとダマされそうですが、
方位磁石のN極が北極を指すわけです。

もし、北極がN極だったら、、
はじきあってしまいます。

北極はS極です。

だから、方位磁石のN極が、北極の方にくっつこうと、
その向きを向こうとするのです。


さて、だいぶ前置きが長くなりましたが、
これらを踏まえて、

簡単な方位磁石の作り方をご紹介します。

ポイントは、
市販の方位磁石のように、
磁石が自由にくるくる回れるようにすること。

それだけです。


だから、一番簡単につくるには、
棒磁石のを糸でぶら下げること、これだけです。


でも、普通の家にはなかなか棒磁石はありませんよね。
家にある磁石と言ったら、
台所の冷蔵庫にくっついているマグネット。
これを利用してみましょう。


このマグネットを
針とかクリップのような
細長い金属に、何回かこすりつけます。

ここで注意するのは
こすりつけるのは、同じ方向にすること。
しゃぶしゃぶのように行ったり帰ったりしてはいけません。

右から左なら、ずっと右から左。
手前から奥なら、ずっと手前から奥に。

これだけで、（すごく弱いですが）磁石になります。

この磁石を
水の上に浮かせられれば、
自由にグルグル動く方位磁石のできあがりです。

水に浮かすには、
磁石を発泡スチロールの上に乗せ、
その発泡スチロールを水の上に浮かすのが簡単です。

ただし、磁石がスゴく弱いので、
あまり発泡スチロールを大きくすると、動きが鈍くなってしまいます。

磁石に、おでこの油でもいいので、
油をつけると、
ちょっとだけ水に浮かびやすくなります。
そっと浮かべてあげましょう。


こうしてつくった方位磁石、
実はある問題があります。


それは、
磁石の端が北極を向くことは向くのですが、
「どっちの端が北極なの？」ということ。

できあがった磁石を、
北南がわかる場所で一度試してみて、

北を向いたほうの端っこに「N」という印をつけておくことを
お忘れなく。
透明な容器に水と発砲スチロールに指した磁石を使えば、 自分だけのクールな方位磁石ができそうですね。

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